交通事故に強い広島の弁護士の徒然日記

関西電力が仮処分申請の住民に対して損害賠償を検討

本日、見過ごせないニュースが。

高浜原発仮処分に関電社長「到底承服できない」
逆転勝訴したら住民に損害賠償請求「検討対象に」(産経ニュース


先日、関電は住民の申し立てにより高浜原発の稼働停止の仮処分を受けました。

同仮処分については簡単に言えば
仝胸厠狼制委員会の新規制基準に合格しても、安全だとは言わないで司法は別途判断
原発の安全性については、実質的に関電がその安全性を主張・疎明しなければならない
4愿鼎亮臘ァα駄世任漏徳菘世砲弔い動汰汗に疑問が残る

という判断でした。

関電社長のニュースにおける発言は、これを聞く住民からすれば、

威嚇そのもの

でしょう。

住民側の申立により仮処分が認められたのは、


住民側の訴えが理由がある

と裁判所が判断したからに過ぎません。そして、福島第一原発の事故を受けて関電も含めた原発を持
つ電力会社が「二度と同様の事故を起こすまい」と考えて行動していたかというと、
事故原因の特定の検討、安全性を保つために考慮すべき事情の守備範囲、仮に重大事故が起きた場合の
周辺住民の生命身体の保持等々の課題に誠実に取り組めているとは到底言えないと思います。

それに対して、関電社長のこの発言は、全国の原発差止で
訴え出ている住民全体に対する威嚇とも取れます。


「損害賠償を請求される可能性があるからな。」「分かるよな。」

これをスラップ訴訟の予告検討と言わずして何と言えるでしょうか。

電力会社がすべきことは、


周辺住民に「損害賠償」というナイフを突きつけて威嚇することではなく

原発の安全性について真摯に向き合うことです。

 
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そうすれば保釈になるの?〜清原和博元選手の保釈のニュースから〜

昨日、清原和博元選手が保釈されたというニュースが報じられています。

清原和博容疑者 保釈される(NHKnewsweb)

清原元選手といえば、私が小学校に入ったときにはすでにヒーローでした。
特に西武時代は、毎年のように西武がパリーグで優勝していましたし、その中での
清原元選手は輝いて見えていましたので、今さらながら残念な事件です。

さて、今回、清原元選手の保釈のニュースが報じられる中で、この「保釈」という制度
に注目が集まっています。

今まで、「お金を出せば必ず保釈されるの?」「身元引受人がいないと保釈は認められないの?」
という質問を受けたことがありますし、みなさんも疑問に思われたことはあるはずです。

保釈は刑事訴訟法に定められております。

そして、起訴された後であれば、法律の建前では

原則保釈は認められますが、

必ず保証金額(いわゆる「保釈金」です。)を裁判所が定めます。


この保釈金ですが、これは裁判所が
“蛤瓩寮質及び情状、⊂攀鬚両斂昔蓮↓H鏐霓佑寮格及び資産を総合的に考慮して決めます
ので100万円程度のものもあれば億を超える保釈金が定められることもあります。

だいぶ昔の話ですが、1997年に特別背任、法人税法違反で拘留されていた許永中被告(当時)
が保釈される際には裁判所が定めた保釈金はなんと・・・

                 6億円

です。3億円は本人が、残り3億円を弁護団が負担したとされますが、許永中被告(当時)が保釈中に
逃亡したため、保釈金は没収となっています(保釈金を負担した弁護団はどうなっちゃったんでしょうか・・・?)


一方で保釈が例外的に認められない場合もあります。それは
“箸靴身蛤瓩一定の重大犯罪
過去に重い刑で有罪の宣告を受けたことがあること
常習として長期3年以上の罪を犯したこと
ず畩擶L任龍欧譴ありこと
ゾ攷妖に対する威迫の恐れがあること
θ鏐霓佑了疚硝瑤禄蚕蠅わからないこと
と限定的に法律に列挙されています。

見ていただければ分かりますが、法律上は、

身元引受人がいなくとも保釈は認められるのが建前です。
※身元引受人がいると保釈が認められやすくなる傾向にはあります。

以上のように、保釈が認められないのは法律上は「例外」です。

しかし、最近は保釈の許可率が上がっていますがそれでも保釈請求をして許可されるのは
平成26年の時点でも全体の25%にも満たないのが現状です。

※参考:保釈に関する数値データ

多くの場合は上記の


ず畩擶L任龍欧譴△蝓

グ卩の恐れがあり
と裁判所が判断し、保釈が不許可となることが多いと思われます。

こういったことから分かるとおり、保釈はお金があれば必ず認められるものでもなく、
一方で身元引受人がいないと認められないものでもありません。

清原元選手には、いずれ社会復帰の道が開かれると思いますが、薬物と手を切るために
過去としっかり向き合って欲しいと願うばかりです。


 
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他人のLINEを盗み見ると犯罪になる?

最近、タレントのベッキーさんに関する報道がたくさん出ています。

その中で、タレントのベッキーさんと歌手の男性とのLINEのやり取りと思しき
画像が週刊誌に掲載されています。

ベッキーさんと歌手の男性との間についての報道の真偽は分かりませんが、
この報道に併せて、

「他人の携帯でのLINEを盗み見るのは、犯罪じゃないの?」

という疑問を持たれる方も多いようです。

そもそも、LINEでのやり取りについてどのような経緯で画像が外部に流出したかが特定
できないので一概に言えるものではありませんが、

場合によっては
不正アクセス禁止法

に違反する可能性があります。

同法では、パスワードのかかった他人の携帯電話に「電気通信回線を通じて」アクセスして
パスワード入力して解除する方法について、懲役3年以下又は罰金100万円と重い罪が
課せられます。

ここでのポイントは、あくまで
電気通信回線を通じて
他人の携帯電話やPCを盗み見ることが禁止されていることです。

ですので、インターネット回線を通じてパスワードのかかった他人の携帯電話やPCに
パスワードを解除してアクセスする行為は同法に違反しますが、
直接、他人の携帯電話・PCをいじってパスワードを解除し、そのハードディスク・メモリ内を
見ても不正アクセス禁止法では処罰されません
(ただし、プライバシー権の侵害として
不法行為となる可能性はあります)。
※なお、他人の携帯電話のパスワードを無断で解除した場合でも、盗み見たメール等のデータが
 クラウド上にある場合には「電気回線を通じて」いますので、不正アクセス禁止法で処罰される
 可能性があります。

今回のベッキーさんの騒動は、そもそもの真実がわかりませんが、仮に流出しているLINEの
画面が真実のものであり、それがインターネット回線を通じたパスワードのかかった情報に
アクセスして画像を入手したとすれば、不正アクセス禁止法で処罰される者が出る可能性は十分に
あります。

インターネット上には他人の情報を取得する方法などを教示しているHPなども散見されますが、
安易に真似をすることは刑事上の処分を受けることすらあります。ご注意ください。


 
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ネットの中傷記事転載は名誉毀損 東京高裁

一昨日に出ていた記事です

ネットの中傷記事転載は名誉毀損 東京高裁(←記事を見られる方はクリック)

要するに,
インターネット上にもともと誰かが書き込んでいた名誉棄損記事を
コピー&ペーストしたとしても,コピー&ペーストをして名誉棄損記事
を拡散させた者も,名誉棄損の責任を負う可能性が高いですよ

という判決を東京高裁がしたというものです。

「ネット上で誰かが書き込みしたものなんだから転載した私には責任はない!」
という主張は一切通りませんよ!ということを確認した判決で,特にSNS
サービスを頻繁に利用し情報を発信している一般人にとっては,

安易に書き込みを転載しないように!

と警鐘を鳴らす判決です。

インターネット上のコピー&ペーストによる転載記事に対する名誉棄損の初めての
判断ということですが,もともと新聞や雑誌などの,

「芸能人Aは女性関係が激しい,と業界関係者は証言」

とか

「建設会社Aが談合をおこなったとロイター通信が報じた」

などのいわゆる「伝聞記事」が名誉棄損になることは,過去の裁判例で一貫して認め
られてきたことなので,この高裁判決はある意味当然の判断だと言えます。

ちなみに,名誉棄損の裁判例を調べていると,

ロス疑惑で有名になった三浦和義氏が原告となって勝ち取った判例が散見されます。

三浦和義氏は,過去の刑事裁判について色々世の中で議論になっていましたが,少なくとも
日本の名誉棄損の被害者にとっては,非常に意味のある判決を沢山とっていることも事実で,
彼が名誉棄損の民事裁判で多数の勝訴判決を得たことで,マスコミの報道の在り方に
一石を投じているのです。

余談でした。

 
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婚外子(非嫡出子)差別は違憲 

相続に関する話題です。

平成25年9月4日に最高裁判所大法廷で、画期的な判決がありました。

「婚外子(非嫡出子)」という言葉はご存知ですか?
簡単に言うと「法律上の結婚をしていない男女の間に生まれた子供」のことを
婚外子(非嫡出子)と言います。

民法900条4号但書前段では、
法律上の結婚をしている男女の間に生まれた子と比べ、婚外子の相続分は2分の1
とされています。
今回、この民法の規定が最高裁判所で「違憲無効」と判断されました

例えば、
A男さんは、B子さんと結婚はせずに、A男さんとB子さんの間にCさんが生まれた
△修慮紂A男さんはD子さんと結婚し、A男さんとD子さんの間にはEさんが生まれた
その後D子さんが死亡し、さらにA男さんが死亡した。
A男さんの死亡時の財産は現金900万円のみ
とします。この場合、A男さんの法定相続人は、Cさん(婚外子)と、Eさんのみです
現在の民法の規定では、
Cさんは金300万円をA男さんから相続し、Eさんは金600万円を相続することになります。

さて、この結果を見てみなさんはどう思いますか?
CさんもEさんも、「同じA男さんの子」です。
それにも関らず、Cさんは、Eさんの半分しか相続できないのです。
Cさんは、「たまたま自分の親であるA男さんとB子さんが結婚手続きをしていなかった」という
自分では一切コントロールできない事情で、Eさんの半分しか相続できないのです。

☆この民法の規定に対し、
最高裁判所大法廷は決定で、
‐赦贈横嫁民法改正時から現在に至るまでの間の社会動向
日本における家族形態の多様化やこれに伴う国民意識の変化
諸外国が婚外子差別をしない立法を多数してること
て本の法律が戸籍などの記載ですでに婚外子(非嫡出子)と嫡出子の記載を区別
しなくなっていること
などを理由に挙げて
家族という共同体の中における個人の尊重がより明確に認識されてきたことは明らかである
とし、
父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄
を理由として、その子に不利益を及ぼすことは許されず
、子を個人として尊重し、その権利
を保障すべきということが確立されてきている
」とし、
遅くとも平成13年7月当時において民法900条4号但書前段の規定は憲法14条の法
の下の平等に違反していた

と判断されました。

とても当たり前のような判断ですが、実はこれまで幾度となく、上記民法の規定が憲法違反
に違反することを主張する人がいて、その度に最高裁判所は、「合憲」の判断をしてきました。

法律上の結婚という形を取らずに夫婦関係を形成してる家族は、たくさんいます。
そして、法律上の結婚を取らないことで、法律上の結婚をしている夫婦と比べ、相続の場面
で不利益を受けることがあります。

この最高裁決定は、「婚外子の相続の平等の実現」という事柄だけでなく、
今後「法律上の結婚を取らない家族に対する法制度の見直しの契機」になる可能性があり、
とても画期的な判断であるといえます。




 
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石森総合法律事務所

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