交通事故に強い広島の弁護士の徒然日記

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福島原発訴訟が始まるにあたって

明日、平成27年7月29日午前10時30分より
広島地方裁判所において、東日本大震災直後に発生した福島第一原発の重大事故
によって、それまで住んでいた土地から避難・移住を余儀なくされた人を原告
とする訴訟が始まります。

この訴訟を昨年9月に提起するにあたり、私も、弁護団の弁護士も、原告の方々も
皆、悩み、苦しんできました。

広島に来ると、私の目の前で起きた、東日本大震災という事象は全てテレビの中の
出来事として語られるだけです。

この訴訟を通じて、私が広島の方に知っていただきたいのは、避難元の地に住み続けること
が「危険」なのか「安全」なのか判然としない中で生きる「人間の苦しみ」です。

決して、福島県を中心とした放射性物質が拡散してしまった地域が「危険」と断言するつもり
は私には一切ありません。

「白」か「黒」かなかなか判然としないなかで、国や東京電力は「『黒』という証拠はないから
放射性物質が拡散した地域に住んでいる人、住んでいた人には基本的に何らの損害はない」
というスタンスをとっています。

しかし、黒か白か判然としない中で生きることの苦しみは確実にあります。

この訴訟は、福島県を中心とした放射性物質が拡散してしまった地域が「危険」であると
声高に叫ぶ訴訟ではありません。
そういった地域で生活をしていた人が、いかに辛い思いをしたのか、そしてどのような社会不安
が起きるのかを知っていただきたいと思います。

この広島の地で、放射性物質が拡散すると、社会的にどのような不安が広がるのか、そしてそれが
人間の行動にどの様な影響をおよぼし、地域社会や家族間にどのような亀裂を生むのか、この訴訟を
通じて想像していただけるだけで幸いです。

 
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