交通事故に強い広島の弁護士の徒然日記

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司法試験の問題漏洩について

昨日になって、今年の司法試験の問題漏洩についての報道がなされています。

明大教授を刑事告発、特捜部が自宅を捜索(日本テレビNNNより)

司法試験は、考査委員に任命された裁判官・検事・弁護士の実務家及び学者がその問題作成及び採点
を行っています。そして、その学者は各法科大学院(ロースクール)や各大学の現役の教授となります。

報道によれば、今回の事件は明治大学法科大学院の憲法を担当する教授から同大学院の女子学生に対して
問題が漏洩されたようです。報道によると、同女子学生は憲法の論文答案が突出して高かったことから
であったことから事件が発覚したようです。

非常に残念なニュースですが、これは考査委員の任命にそもそも各法科大学院の指導担当をしている
教授を任命している以上ありうる事件です。

大学受験で例えれば、予備校の教師が、予備校に通う学生の進学希望大学の試験問題を作っていることに
等しいのです。これまでは考査委員となっている方それぞれのモラルに任されていたといっても過言
ではありませんが、2007年にも別の法科大学院で司法試験と同じテーマが扱われた勉強会が行われた
ということで大きな問題となっています。

目の前に「合格したい!」と血眼になって努力している学生を見た場合に、人間である以上、歪んだ親心
がでてもおかしくありません。

また、各法科大学院間での競争は激しく、各校とも合格者数・合格率をあげるために必死になっています。
司法試験を合格させたい教授側と司法試験を合格したい学生の利害は一致しており、合格させたい教授
が考査委員となっていることは制度としての危険性を常に払拭できない状態となっていることを示します。

仮に再度同様の問題が起きた場合には、「司法試験」という制度の信頼は失墜してしまいます。

法科大学院の指導担当の教授を考査委員に任命する現在の制度には明らかに限界がきています。

今日は、2015年度の司法試験の合格発表日です。何より、こんなニュースを合格発表直前に知り、
心がざわつかされる受験生がかわいそうでなりません。
 
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