交通事故に強い広島の弁護士の徒然日記

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検察庁法改正案は社会の重大な「バグ」になる

今,検察庁法改正案について日本国民の間でも相当な議論になっています。

 

まず,一人の弁護士として社会に主張しておかなければならないことは

 

この法案が可決されれば,日本の統治機能に重大な「バグ」を作り上げる

こととなることは間違いないということです。

 

この問題の根幹は検察官の「定年延長」そのものではありません。

 

「内閣や法相の裁量」で「検事総長ら幹部がポストに残ることができる」と

いう仕組みそのものが大,大問題なのです。

 

私は検察官の職に就いた経験はありませんが,司法試験合格後の修習の際,

検察庁の内部を一部見せていただきました。

その際に感じたことは,個々人で動いている弁護士とは全く異なり,「組織

で動いている多くの検察官やその職員がかなり出世を強く意識していた」

ということです。

 

出世を意識されるのは組織の人間としては当たり前の事であり,仕事のモチ

ベーションになるので,それ自体は問題ありません。

 

ただ,検察庁の最上部のポストにこれまで以上に内閣の任命権限が強くなれば,

少なくとも出世を意識する中で検察庁全体で「内閣や与党政党に対する捜査権

を緩めることになりうる」ということは長い目で見て間違いありません。

日本の刑事裁判のスタートとなる起訴権限は検察官が独占していますので,

「裁かれるべき国家犯罪が刑事裁判にすらかけられない可能性が高くなる」という

ことの弊害は,必ず国民に跳ね返ってきます。

 

三権分立の趣旨は,国家権力の暴走を止めることにあり,その暴走を止めるべき

国家機関の際たるものは当然,権力の集中する「内閣」です。

 

その内閣が主導で,国民レベルでの議論を避け,統治機構に重大な「バグ」を作り

出そうとしていることは,到底許すべきことではありません。

 

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