交通事故に強い広島の弁護士の徒然日記

東日本大震災から3年を迎えるにあたり思うこと

来月11日で東日本大震災から3年になります。震災そのものでも広範囲に大きな
被害がありました。そして,福島第一原子力発電所の事故で追い打ちをかけるように
福島県に限らず広範囲に放射性物質が拡散しました。

そして,当時福島県で生活していた私も,その影響で今広島にいます。もう起きてしまった
ことは過去にさかのぼって取り消せないのですから,少なくとも,この震災や原発事故
から日本全体が何か変われば,被災した人も少しは報われるのかなと思いますが
3年経った今,「何も変わってないな」と感じます。

特に,原発政策に関しては,「反対」であれ,「推進」であれ,「維持」であれ,「段階的に
撤廃」であれそれぞれの立場に立つ人間が自分の意見の「デメリット」と真摯に対峙せずに,
言いたいことだけを主張した結果,「原発政策の議論そのもの」が徐々に消えて行っている
現状には悲しさを感じます。

私自身は,「原発政策は最終的に国民が決めるべき」と思い,特定の意見に立つものではありま
せんが,どんな意見の裏にも必ずある「デメリット」をそれぞれの立場の者が過少評価して,
言いたいことを言いっぱなしの議論に,ある種の胡散臭さすら覚えます。

このような状況の下に,政治の場で,原発政策の議論が結果的に空転したという事実について,
政治家の方には猛省していただきたい。

被災者の立場に立っているからこそ,感情的にならない,日本の将来のあり方を国民レベルで
真剣に,そして冷静に語れる土壌は絶対に必要だと主張します。

 
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「災害復興支援に関する全国協議会」と「静岡おでん」

今週日曜,月曜と二日間にわたり,日弁連主催の「災害復興支援に関する全国協議会」
が開催され,私も参加してきました。

その中で,浜岡原発に隣接する資料館で,この原発を設計した渡辺敦雄博士の説明を
受けました。渡辺博士は自身で設計した原発についての問題点を,誠実に話してくだ
さりました。

また,大震災や原発事故が発生した場合に弁護士会としての対応についても,この
協議会では議論され,非常に有意義なものでした。
静岡弁護士会,そして日弁連の方々,本当にお疲れ様でした。

夜に,友人と一緒に黒いだし汁の「静岡おでん」を居酒屋でいただいてきました。
おでんの具の上に青のりやけずり粉をかけて食べるという静岡の独特なスタイルで,
とっても美味しかったです!

PB016036042.jpg

こんなんでした。はんぺんも黒色でした。




 
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「黄金のバンタム」を破った男

今日は本当に私の仕事とは関係のない雑談です。

今週土曜日にフジテレビ系列で百田尚樹氏が書かれたノンフィクション小説

「黄金のバンタム」を破った男

がドラマとして放映されるそうです。
※百田さんは最近いろいろ騒がせてますが,作品に罪はありません…

この「黄金のバンタム」を破った男とは,

ファイティング原田

というボクサーです。たぶん団塊の世代の方は知っていると
思いますが,私の年代ではほとんどの方が知らないと思います。

この選手,何がすごいかというと,100年以上の伝統と歴史のあるバンタム級の中で
歴代最強と言われているエデル・ジョフレ(この選手の愛称が「黄金のバンタム」なのです)が
唯一負けた選手なのです。
そして,ファイティング原田はこのエデル・ジョフレに2度も勝っており,日本人ボクサーで
唯一アメリカのボクシング殿堂入りをしています。
ジョフレ戦の視聴率は63.7%(!!!)なので,当時の国民的ヒーローだったことがわかります。

前置きは,この位にして,実は,8年ほど前,当時学生だった私はにこのファイティング原田さんから
後楽園ホールでサインをいただいたことがあります。

当時,ファイティング原田さんはボクシングのテレビ解説をしていましたので,後楽園ホールに
よくいらっしゃってましたので,思い切って声をかけたら,ニコニコ顔で快くサインをしてくだ
さいました。
そして,サインの横に

「根性」

という座右の銘が!!!!!!!!

ボクシングは現在,ややマイナーなスポーツになっているため,この感動は伝わり
づらいと思いますが,例えますと,
王貞治にサインと一緒に「ナボナはお菓子のホームラン王」
と書いていただくようなものです!


このサインを勉強机の前において,当時受験勉強していました。

お時間があれば,是非,百田尚樹氏の原作本を読まれてください。
戦後の裕福ではない時代に夢にかけた人たちの実話に感じるものがあるはずです。




 
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裁判員裁判と通常の刑事裁判の違い

先日,昨年から私が主任弁護人を務めていた裁判員裁判が判決を迎えました。

今まで,多くの刑事裁判を弁護人として経験してきましたが,これまで裁判員裁判
は諸事情があり経験がありませんでした。

これまで,裁判員裁判については,多くのメディアが取り上げてきているので
今更かもしれませんが,弁護人として感じたことを簡単に書こうと思います。

まず,一つ目は,裁判員の方は,思っている以上に緊張されていたということです。
裁判員の方たちは,相当真剣に裁判に向き合われています。そして,裁判員裁判
の対象となる事件は重大事件です。今回の裁判も殺人未遂事件でした。
当然緊張されるはずです。
時間が経つにつれ,裁判員の方の表情もゆるかになりますが,弁護人として,話し方
や話す内容に,いつもの裁判以上に柔らかさが必要だなと感じました。

二つ目は,弁護人,検察官ともに高いプレゼン能力が必要であるということです。
特に,証人や被告人から話を聞く「尋問」の際には,
「この質問には,こういう意図があるんですよ。」
と聞き手に分かりやすい質問が必須でした。裁判員の方も「なぜ,こんな質問を
しているのか?」と分からないと,途中で混乱されるはずです。

裁判員裁判は,弁護士の世界でも賛否があるのは事実です。
しかし,経験してみると,裁判員の方が真剣に裁判に向き合う姿には,積極的に
評価すべき現実があります。
これからも,弁護技術に磨きをかけていかなければと,思う次第です。
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法廷における「間」をドラマに学ぶ

久しぶりの更新です。1月は仕事がバタバタと立て込んでおり更新が
できませんでした。

さて,今日は法廷における「間」のお話し。

私の仕事は,民事であれ,刑事であれ,裁判所で他人を尋問すること
があります。「証人尋問」といえば分かりやすいでしょうか。

この証人尋問は,裁判所で初めてお会いする方もいますし,こちらの
敵対当事者側の証人もいます。中には「本当のことを話さない!」
決意して法廷に来られる方もいるのではないかと思うこともあります。

尋問は一発勝負ですから,質問で相手を追い込んだりすかしたりする技術
が必要で,弁護士に対する尋問技術のノウハウ本みたいなものもあったりします。

ただ,緊迫した法廷で,話を引き出すのは,質問の内容も大事ですが

質問の「間」,言葉と言葉の「間」も同じくらい大事になります。

この「間」についてのノウハウ本は,少なくても私は知りません。

そんな中,警部補古畑任三郎の田村正和さんのセリフ回しは
この「間」について,とても参考になります。

相手が「話したくなる間」,「相手が警戒してしまう間」をうまく
セリフの中に度々でてきます。

私個人としては,明石家さんま犯人の弁護士役の

「しゃべりすぎた男」

名作です。証人で出てきた田村正和が,犯人の弁護士を法廷で自供に
追い込む過程がすさまじいです。

お時間がある方はどうぞ。



 
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