2018.06.17 Sunday | category : 雑談
先日、カンヌ映画祭で最高賞を受賞した
是枝裕和監督作品「万引き家族」
を鑑賞してきました。
本来は家族ではない人間同士が、それぞれの理由から
一つの家族として同居し、その中で食料品などを万引きなど法を
犯してでも生きていく様を物語にしています。
血はつながっていないとは言え、見方によっては時には本当の家族
以上の絆の中でつながっていく人間模様が深く描かれていました。
私も刑事事件などで、経済的困窮から食料品を万引きされた方等々、
映画の家族と同様に問題に直面しながら犯罪を犯してしまった人の
弁護などをさせていただいております。
その様な方が出廷する刑事裁判の中で、弁護士、検察官、裁判官が被告人に
投げかける言葉は、正直陳腐です。場合によっては被告人の人生に本当の
意味では何らの足しにならない言葉が飛び交うことが法廷ではあります
(自戒も込めて)。
是枝監督の映像表現は、法曹関係者も学ぶべきものがたくさんあると
感じました。是枝監督は真剣に弱者に向き合っているし、弱者に優しい。
色々考えさせられました。